練習の進め方

【合唱の並び方】上手い人のベストなポジション|練習段階によって変えよう

合唱・並び方・上手い人
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女の子
女の子
合唱の並び方について質問です。上手な人はどこで歌ってもらうのがいいですか。

こんな疑問に答えます。

結論は「練習段階によって変える」です。

次のようになります。

  • 本番まで時間があるなら後列
  • 本番の直前~本番当日なら前列(非推奨)

この記事ではその理由について解説します。

全国コンクールに出たときの経験談も交えて説明していますので参考にしていただければと思います。

パートの並び方についてはこちらの記事(【7選】合唱パートの並び方(オーダー)を工夫しよう|メリット・デメリットも解説)で詳しく解説しています。

本番まで時間がある→上手い人は後列に【3つの理由】

女の子
女の子
まだ練習を始めたばかりで本番までは時間があります。でも上手い人はもう結構歌えるようになってるみたい。

こんなときは上手い人や歌える人は後列に並んでもらいましょう。

その理由を説明します。メリットは次の3つです。

  1. 他の人も早く音が取れる
  2. 音色・歌い方が統一される
  3. 歌っていて楽しい

理由1.他の人も音が早く取れる

合唱や歌が得意な人は音を取るのも早いことが多いです。

そんな人に後列で歌ってもらうと、他の人はその声を聴きながら歌うことができますよね。

こちらの記事(【苦手を克服】合唱の音取りが早くなるコツ11選|絶対音感無しでもできる)でも書きましたが、音を取るためには上手い人と一緒に歌うのが早道です。

みんなが早く音を取れれば、その後の作り込みにスムーズに移れます。これは大きなメリットですね。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
音取りの段階を素早くクリアすると効率よく練習を進められます。

理由2.音色・歌い方が統一される

音色(声の質)や歌い方(フレーズ感)などが統一されやすくなるも理由です。

後列の上手い人の声を聴きながら、みんながそれに合わせて歌えるからです。

歌声がまとまると、1+1が10にも20にもなるのが合唱の良いところです。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
声を合わせて合唱の良さを引き出しましょう。
音色を合わせることはハーモニーを作る上でも大切です。こちらの記事(【合唱のコツ】きれいなハーモニーの作り方【3つの練習法を紹介】)もご覧ください。

理由3.歌っていて楽しい

シンプルに上手な人と一緒に歌うのは楽しいです。

上手な人と一緒だと声を合わせやすく、声を合わせられると合唱の本当の楽しさが出てきます。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
楽しく歌えると演奏自体のレベルもアップします。

逆に、後列の人があまり歌えていないと自分もそれに引っ張られてしまうのでしんどいです。

ただし、そのことに対して不機嫌になるのはイマイチです。

「ちょっと歌えてないかも?」と言う人に対しては、

  • 一緒に練習する
  • 歌声で引っ張る

など、上手く歌えるようにフォローしてあげましょう。

こういった練習は大変ですが、大変だからこそ「良い演奏」という価値が生まれます。

本番の直前~本番→上手い人は前列に並ぶ(非推奨)

男の子
男の子
本番が近づいてきたぞ。でもまだまだ練習不足で、人によって上達度がバラバラだ…。

こんなときには非常手段ですが、上手い人に前列で歌ってもらってなんとか体裁を整えるという考え方もあります。

ですが、ぶっちゃけ良い考えではないように思います。非推奨です。

次の流れで解説します。

  • 理由:前列の人の声は目立つから
  • デメリット:合唱の良さが半減する
  • 対処法:計画的な練習で自立した歌い手を目指そう

理由:前列の人の声は目立つから

前列の人の声は客席にダイレクトに届きます。

そのため歌えていない人は後列にいてもらい、影響をマイルドにしよう、そんな発想です。

本当に本番直前で、どうしても合唱としてまとまらないときの最終手段として考えましょう。

「上達度のばらつきはあるものの、なんとか合唱としてまとまりそう」というときはやらなくても大丈夫です。

そのような場合はやはり上手な人を後列に配置する方が良いかもしれません。

上手な人の声を聴きながら歌うことができるので声の統一感がアップすると思います。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
「上手い人→前列」は基本的に非推奨の方法ですが、直前だとやむを得ないのかも。

デメリット:合唱の良さが半減する

この非常手段を使った際、次のようなことが起こります。

  • 前列の人→後ろからの声に引っ張られてしんどい
  • 後列の人→周りの声が聴きづらく、自信がなくなる

結果として次のような合唱の良さが半減してしまいます。

  • 声を合わせることで得られる充実感
  • 上手い人と歌うことで音楽が苦手な人でも楽しめる
  • 難しい曲でも協力することで歌い切れる
えすた@指揮者
えすた@指揮者
あんまり良いことが無いですね。

対処法:計画的な練習で自立した歌い手を目指そう

このような非常手段を取らなくても大丈夫なように対策をお教えします。

それは計画的な練習を行うことです。当たり前のようですが大切です。

  • 一人ひとりが自信を持って(自立して)歌えているか
  • 各パートがしっかりまとまっているか
  • 全体(アンサンブル)の完成度はどうか

などなど、練習期間と見比べながらチェックしましょう。

本番直前になってから上手い人の配置でなんとかしようとするより、圧倒的に効果があるはずです。

上達度のバラつきを大きくしないためにはパート練習が大切です。こちらの記事(【5ステップ】質の高いパート練習の進め方|PL経験者のノウハウ公開)も参考になると思います。

いろいろ試してベストな並び方を見つけよう

完璧な人
完璧な人
うちのクラスは完璧です。みんなバッチリ歌えます。

こんなときや、完璧とまでは言わずともまんべんなくみんなが歌えている場合はどうすれば良いでしょうか。

ここまで出来たら、いろいろな並び方を試してベストな方法を見つけましょう。

チェックポイントは次の通りです。

  • 一人ひとりが歌いやすいかどうか
  • 歌ってみたときの音(響き方・バランスなど)
  • 指揮や客席が見やすいか
えすた@指揮者
えすた@指揮者
工夫次第でさらなるレベルアップの余地があります。

(注意点)リハーサルは本番と同じ並び方で

並び方をいろいろ変えて検討するのはとても良いことです。

試す過程でいつもと違うパート、違う人の隣で歌うことになり、それが良い音楽経験になるからです。

ただし1点注意があって、それはリハーサル(本番直前の練習)と本番では並び方を同じにすることです。

並び方が変わると、歌いやすさや周りの音の聞こえ方がかなりが変わります。

そうすると、いつも頼りにしていた人の声が聴きにくくなることもあり得ます。

その結果、いつも通りのパフォーマンスができない、練習の成果が発揮できない、ということにも繋がる恐れがあります。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
そうなると悔いが残ってしまいますよね。

(経験談)歌いやすさは環境によってもガラリと変わる

以前コンクールの全国大会に出たときのことですが、練習と本番で他のパートの聴こえ方が全然違い、かなり戸惑ったことがあります。(当時は歌う側でした。)

並び方は当然練習と本番で同じだったのですが、環境(練習部屋とホール)によってガラリと変わるんだなと思いました。

後列の端っこ寄りだったのでなおさら影響が大きかったかもしれません。パートの内部なら周りの歌声に包まれるので影響は軽くなるかも。

ちなみに「自分は後列だから上手いんだぜ!」ということではなく、男声を後ろに並べるオーダーだったというだけです。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
練習と本番で環境が大きく違うときには心づもりが必要ですね。

まとめ:上手い人の配置は臨機応変に!

まとめです。

  • 本番まで時間があるなら後列(基本はこちら)
  • 本番の直前なら前列(非推奨)

後者の方法を取らなくても良いように、練習の初期段階から計画的に練習に取り組みましょう。

より高いレベルを目指すならまずはパート練習をしっかりと行うことが大切です。

並び方全般に関してはこちら(【まとめ】合唱の並び方を完全マスター【本番前には必ずチェック】)の記事をご覧ください。

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