こんな疑問に答えます。
合唱、せっかく始めたからには上達したいですよね。
そんな人に向けて、合唱歴10年以上、合唱指揮者歴5年以上の筆者(@esuta_chorus)が
- これまで自分自身がやってきたこと
- 合唱が上手い人の特徴
を解説したいと思います。
初心者のうちにポイントを押さえておくことは重要です。
もし上手になるコツを知らないまま練習し続けると、
- 「努力の方向性が間違っていた」
- 「もっと早く上達法を知りたかった」
ということが後になって出てくるかもしれません。
この記事を読めば、上達がスピードアップするはずです。
【初級編】合唱の上達法7選
まずは【初級編】です。合唱を始めたばかり~半年くらいの人向けの内容となっています。
- 合唱を楽しむ
- たくさん歌う
- リラックスして歌う
- 楽譜にメモを書き込む
- 周りの人の声やハーモニーを聞く
- 経験者のアドバイスを良く聞く
- メンバーと仲良くする
まずはここで挙げた7つのことに気をつけて日々の練習に取り組んでみてください。
初級編1. 合唱を楽しむ
上達したい方は、まず合唱そのものを楽しみましょう。
「好きこそものの上手なれ」という言葉がある通り、好きな人・楽しんでいる人はやっぱり自然と上達してくことが多いです。
合唱を続けているといろいろ悩むこともあるかもしれませんが、楽しむ気持ち、初心を忘れないようにしたいですね。
初級編2. たくさん歌う
上手くなる人というのはやたらとたくさん歌っています。
もう本当に、常に歌ってます。私もそうでしたし、周りにもそんな人が多いです。
練習の合間とか、歩きながらとか、風呂で歌うとか…。
と思われるかもしれません。確かにそれもあります。集中して練習に臨むというのも大切です。
一方、量をこなせば慣れていくという面もあります。
特に初心者のうちは、とにかくたくさん歌に触れることで上達しやすくなるんですね。
初級編3. リラックスして歌う
リラックスして歌うというのも大切です。
初心者のうちは合唱そのものに不慣れで、つい緊張してしまいますよね。
ですが、緊張すると体に余分な力が入ってしまいます。これは声のためにあまりよくないのです。
リラックスして、力を抜いて歌えるようになるというのは初心者の方がまず目指すべきポイントです。
初級編4. 楽譜にメモを書き込む
パート練習やアンサンブルに取り組むと、いろいろな指示・指導を受けると思います。
最初のうちはそれらについていくのが精いっぱいで大変ですよね。
大変なのですが、なるべく並行して楽譜にメモを書き込むように頑張ってみてください。
- 学んだことを後で振り返ることができる
- その場ではよく分からなかったことでも後で見たときに理解できる
- 気づきやノウハウが楽譜上に蓄積されていく
などなど、色々良いことがありますよ。
初級編5. 周りの人の声やハーモニーを聞く
合唱では周りの人の声やハーモニーを聞くということが最重要事項と言っても過言ではありません。
初心者のうちは覚えた音を歌うので精一杯だと思います。
それでも自分の音に慣れてくると、だんだんと余裕が出てきます。
そうしたとき、少しずつでも良いので自分以外の音を聞くように注意を振り向けていきましょう。
これにより、自分の声を合唱全体の音に溶け込ませたり、より良くハモったりできるようになります。
初級編6. メンバーと仲良くする
急に幼稚園の先生みたいなことを言い出すのですが、メンバーと仲良くするというのは大切です。
リアルな話、メンバーが仲違いして団が空中分解した、というパターンも無くはありません。
と、これは極端な例だったのですが、実際仲良くすることは合唱団全体に良い影響を与えます。
メンバーと仲良くすることで、
- 雰囲気が良くなり良い練習ができる
- 良い練習ができるとみんなが上手くなる
- みんなが上手くなると本番で良い演奏ができる
という良い流れが生まれます。
初級編7. 経験者のアドバイスを素直に聞く
合唱団に入りたての頃は先輩諸氏からアドバイスをいただくことがあると思います。
そうしたアドバイスからは、どんなことでも学びになると思います。感謝の気持ちを持って聞きましょう。
言われたことをなんでもやってみて、その過程で自分なりの歌い方のコツを見つけて行く人が将来上手になっていきます。
ちなみに、私は先輩に対して割と反抗的な良くない人だったので、その点では回り道をしたと思っています。
【中級編】合唱の上達法5選
続いては【中級編】、5つ挙げます。
- いろいろな演奏・曲・楽譜に触れる
- ピアノを練習する
- ボイトレを受ける
- 指示を先読みする
- 合唱の本を読む
だいたい合唱の経験が半年~2年くらいの方、合唱に慣れてきた方が対象です。
まだやっていないことがあればチャレンジしてみてください。
中級編1. いろいろな演奏・曲・楽譜に触れる
合唱に慣れてきたらぜひやっていただきたいのがいろいろな演奏・曲・楽譜に触れることです。
これによって合唱の知識・経験の幅を広げることになるからです。
ややマニアックですが、効果抜群なのは
- 楽譜を見ながら知らない曲を聞く
- コンクールを聞いて自分なりに評価してみる
ことです。
私の場合はこれによって
- 自分の目指す演奏のイメージ
- 合唱指導の際の語彙力
- 楽曲・作曲家に関する知識
- 音楽理論の知識
など、ものすごく多くのことを学ぶことができました。
中級編2. ピアノを練習する
という方は結構多いです。
という意見もあると思うのですが、上達したいと思うならなるべく自分でピアノを弾けるようになって欲しいと思います。
ピアノの練習を通して、
- 楽譜が読めるようになる
- パート練習の復習を自分できる
- 音程(音どうしの幅)の感覚が身につく
- 和音に興味が持てる
などの効果が得られます。
ピアノ伴奏が弾ける必要はありません。
まずは自分の歌うパートの音が弾けるように練習してみましょう。
中級編3. ボイトレを受ける
合唱団によってはボイトレ(ボイストレーニング)を行っている団体もあります。
機会があればぜひ参加することをおすすめします。
合唱団でボイトレを実施していない場合には、個人で受講するということもできます。
合唱専門のボイトレ教室はなかなかないのですが、こちらは珍しく「声楽・ミュージカルコース」があるようです。合唱は声楽ジャンルになりますね。
無料体験があり、オンラインでも受けられるのでなかなか便利そうです。
中級編4. 指示を先読みする
だんだん合唱に慣れてくると、パート練習やアンサンブルで
ということが出てきます。
要するに、上手くいかないポイントというのはある程度パターンがあるんですね。
- 臨時記号で半音・全音がややこしい
- 跳躍があって高い音に届かない
- イ母音が響かない
- エ母音がつぶれる
などなどは頻出です。
練習で、毎回同じフレーズで引っ掛かり、何度も練習することになっては時間がもったいないです。
なのでもし可能なら「あ、ここは指摘が来そうだな」というポイントを先読みしてみましょう。
さらに言えば「ここはこういうことを気をつけた方が良いな」と先回りして歌えると、実力が格段にアップします。
中級編5. 合唱の本を読む
合唱に関する本というのも結構たくさん出版されています。
自分で学んだり、周りの人から学ぶというのも良いですが、本を読むことで合唱に関する視野をさらに広げることができます。
この本を紹介しておきます。
合唱に関するコツが100個、ポイントでまとまっていて分かりやすい本です。
合唱歴10年超の私ですが、
と思わされました。
【上級編】合唱の上達法5選
最後に上級編です。5つ挙げました。
- パートの声の中心を目指す
- パートリーダー・指揮者をする
- 理論にも興味を持つ・勉強する
- どんな音楽を作りたいか、イメージを持つ
- Giveの精神を持つ
合唱の経験が2-3年くらいの方を想定しています。中学・高校・大学の部活では最上級生の方向けです。
かなり難しいことも挙げましたが、できそうなことからぜひ意識してみてください。
上級編1. パートの声の中心を目指す
1パートに何人かメンバーがいて歌うことが多いと思いますが、その中でもパートの核として主体的に歌うことを目指しましょう。
本来ならば、メンバー全員が同じくらいのレベル感で歌えるのがベストです。
ですが、特に中学・高校・大学では毎年初心者のメンバーが入ってくるわけで、なかなかそうはいかないですよね。
独りよがりになるのは厳禁ですが、自分がパートの中心という意識を持っても良いのではないかと思います。
上級編2. パートリーダー・指揮者を経験する
指導する・教える立場になると急成長できます。
他の人に教えることで、
- 自分の持っている技術・ノウハウが整理される
- 「他の人はこういうことで苦労するのか」という気づきを得る
- より上達しようというモチベーション・責任感が高まる
などのメリットを得られます。
上達法3. 音楽理論に興味を持つ・勉強する
ややマニアックですが、音楽理論を勉強することをおすすめします。
と思われるかもしれませんが、実は合唱をする人、歌う人にとって非常に有益なんです。
具体的には次のような効果があります。
- より良くハモれるようになる
- 初見(はじめて触る曲を歌う)ができるようになる
上達法4. どんな音楽を作りたいかのイメージを持つ
指揮者寄りの観点かもしれませんが、どんな音楽を作りたいかのイメージを持つというのは非常に大切になります。
楽譜に書いてある音や記号を読み取って、そのまま歌い方に反映するということまでできる人は多いです。
つまり、pと書いてあれば小さく歌い、cresc.と書いてあればだんだん大きくする、といったことです。
ですが、そこからさらに踏み込んで「自分なりに解釈して有機的な表現に結びつける」ということができる人となると、途端に少なくなります。
この自分がどんな音楽を作りたいかということは、指揮者だけが持っていれば良いというものではないと、私は考えています。
例えばクレッシェンドが書いてあったとき、
- このクレッシェンドが書いてある意図は何だろう
- どのように表現するべきだろう
- 全体の音楽の流れにおける役割はどうだろう
ということを考えるクセをつけてもらえたらなと思います。
上達法5. Giveの精神を持つ
Giveの精神、要するに自分が合唱団に貢献する、何かしらをもたらすという意識を持って欲しいなということです。
上達法とはやや逸れるかもしれませんが、この気持ちの有無によって合唱への取り組み姿勢は確実に変わります。
合唱初心者のとき、あなたはTakeする側、与えられる側です。
- 分からないことを教えてもらう
- 練習を仕切ってもらう
- 自信が無いところで歌える人に頼らせてもらう
- 合唱の楽しさを享受する
というように、合唱団のメンバーから色々なことを受け取っています。
そして経験を積むにしたがって、あなたが受け取ってきたものは別の誰かが与えてくれたものであるとだんだん分かってきます。
そのことに気づけたら、受け取るだけでなく、自分がもたらすこと。この気持ちを持つようにしましょう。
- 「合唱団に貢献できるものなんて無いよ」
- 「指揮者やパートリーダーなんて私にはできないよ」
という思う方もいるかと思います。
大丈夫です。例えば指揮者の立場からすると、練習に来てくれて、頑張って歌ってくれるだけで充分Giveになりますよ。
- 自分が何かを与えられてると気づくこと
- 少しでも良いからもたらす気持ちを持つこと
これらが大事です。
参考文献はこちら。
まとめ:【上達法17選】合唱が上手い人の特徴
それではまとめです。
合唱の上達法、合計で17個挙げさせていただきました。
- 合唱を楽しむ
- たくさん歌う
- リラックスして歌う
- 楽譜にメモを書き込む
- 周りの人の声やハーモニーを聞く
- 経験者のアドバイスを良く聞く
- メンバーと仲良くする
- いろいろな演奏・曲・楽譜に触れる
- ピアノを練習する
- ボイトレを受ける
- 指示を先読みする
- 合唱の本を読む
- パートの声の中心を目指す
- パートリーダー・指揮者をする
- 理論にも興味を持つ・勉強する
- どんな音楽を作りたいかのイメージを持つ
- Giveの精神を持つ
初心者の方は【初級編】から、少しずつ取り組んでみてください。
それでは楽しい合唱ライフを!
歌い方・発声のコツはこちらの記事(【合唱初心者必見】歌い方・発声のコツを総まとめ【上達スピード向上】)でまとめています。