こんな疑問に答えます。
繰り返しに関する記号は楽譜を読む上で大切です。
この記事では次の記号について譜例を使いながら解説します。
- リピート
- ダ・カーポ(Da Capo/D.C.)
- ダル・セーニョ(Dal Segno/D.S.)
- コーダ(Coda)
- 同じ音型を繰り返す記号
最後に練習問題もあります、ぜひ挑戦してみてください。
もくじ
リピートの意味【繰り返す】
まずはリピートの意味を解説します。最もよく見る記号です。
普通のリピート【最初から繰り返す】
A → B → C → D → A → B → C → D → 終
基本的なリピートの記号です。
リピート記号まで来た後、最初まで戻って繰り返します。
反対向きのリピート【記号の間を繰り返す】
A → B → C → D → C → D → 終
反対向きのリピート記号を使った場合です。
リピート記号の間の小節を繰り返して演奏します。
カッコを使った場合【1回目は1カッコ、2回目は2カッコ】
A → B → C → A → B → D → 終
1カッコ2カッコを使った場合です。
1回目の繰り返しでは1カッコを演奏し、2回目の繰り返しで2カッコに行きます。
2回目では1カッコを飛ばすのがポイントです。
ダ・カーポ(Da Capo/D.C.)の意味【最初から】
A → B → C → D → A → B → 終
ダ・カーポ(Da Capo/D.C.)が登場したら曲の最初まで戻って繰り返します。
この場合、Fine(フィーネ/終わり)が一緒に使われ、そこで終止となります。
ダル・セーニョ(Dal Segno/D.S.)の意味【記号に戻る】
A → B → C → D → B → C → 終
ダル・セーニョ(Dal Segno/D.S.)が出てきたら記号(セーニョマーク)まで戻ります。
今回の譜例ではこのあとFineまで進んで終わりです。
コーダ(Coda)の意味【to CodaからCodaへ】
A → B → C → A → B → D → 終
このような記号が出てきたらコーダです。
1回目をトゥー・コーダ(to Coda/コーダへ進む)、2回目をコーダ(Coda)と呼びます。
今回の場合、まず最初のトゥー・コーダは読み飛ばし、Cまで進みます。D.C.で最初に戻り、Aへ。
その後トゥー・コーダでコーダのDへと飛びます。(間のCは飛ばします。)
bis, ter, quarter【2回, 3回, 4回と繰り返す】
A → B → B → C → D → 終
これらは同じ小節を何度も繰り返す記号です。
【繰り返し回数】
- bis(ビス)…2回
- ter(テル)…3回
- quarter(クアテル)…4回
3回、4回と繰り返す場合はこうなります。
斜線を使った記号【同じ音型を繰り返す】
同じ音型を省略して書くときには斜線のような記号を使います。
1小節単位、2小節単位で繰り返すこともあります。
繰り返し記号【総合練習】
最後に練習問題をやってみましょう。
- A → B → C → D →(リピート)→
- A → B → C → E → F →(D.S.)→
- B → C →(to Coda)→
- G → H → 終
ちょっと難しいので詳しく解説します。
1.A → B → C → D →(リピート)→
まずは普通に進んでいきます。
途中のセーニョマークやto Codaは無視し、1カッコに入ります。
Dの後リピートで最初に戻ります。
2.A → B → C → E → F →(D.S.)→
リピートで最初に戻りました。
また進んでいきますが、途中のセーニョマークは再び無視します。ここは戻ってくる場所だからですね。
Cの後、1カッコはもう済んだので次は2カッコに進みます。
to Codaが気になりますが、ここでは2カッコが優先です。
Codaの部分は一番最後に演奏すると考えましょう。
2カッコを演奏した後はD.S.でセーニョマークまで戻ります。
3.B → C →(To Coda)→
B → Cと演奏した後to CodaでCodaのある所に進みます。
4.G → H → 終
Coda部分のG → Hを演奏して終わりとなります。
まとめ:いろいろな楽譜を見て繰り返し記号をマスターしよう
繰り返し記号は一旦覚えてしまえばそう難しいものではありません。
いろいろな楽譜の繰り返し記号を探してみてください。
演奏する順番を考えたりすると復習になりますよ。
楽譜の読み方に関しては【詳説】楽譜の読み方完全ガイド【初心者~上級者まで必見】でまとめていますので、あわせてご覧ください。