ボイトレ

【効果抜群】リップロールとは?やり方・コツ【上手い人はやってます】

リップロール
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男の子
男の子
リップロールってなんですか?やり方を教えて下さい。できたら歌が上手くなりますか?

こんな疑問に答えます。

リップロールは息を流しながら唇を「プルプルプル~」と鳴らす練習方法です。

機材などなくてもできるお手軽な方法でありながら、顔や喉の脱力・ウォーミングアップに非常に効果があります。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
上手い人はやっています。

しっかりウォーミングアップできると、音域を広げることや声量アップに繋がります。

ぜひ最後までご覧ください。

リップロールのやり方とコツ【イメージはプロペラ】

リップロールのやり方は次の通りです。

  1. 唇を軽く閉じる
  2. 息をしっかり送る
  3. 唇を「prrrr(プルルルル)」と震わせて発音する

プロペラのように唇を高速回転させるようなイメージです。

コツは以下の通り。

  • 唇は軽く閉じる(力を入れて固く閉じない)
  • 息を送るスピードを速めに
  • ピッチ(≒音程)はアバウトでOK
えすた@指揮者
えすた@指揮者
できないときの対処法は記事の後半で解説しています。

リップロールの練習方法【4ステップ】

リップロールをやるときは次のステップで進めてみてください。

  1. 声を出さずに息だけで伸ばす
  2. 音をつけて単音で伸ばす
  3. 音階をつける
  4. 曲をリップロールで歌う

ステップ1. 声を出さずに息だけで伸ばす

はじめは音程をつけないで、息だけを送ってリップロールを練習してみましょう。

唇が震える音だけを鳴らすイメージです。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
リップロールをあまりやったことのない人はここから始めてみるのがおすすめです。

ステップ2. 音をつけて単音で伸ばす

音無しでのリップロールに慣れてきたら次は音程をつけます。

出しやすい音の高さで伸ばしてみましょう。

これができたら次は高い音や低い音で試してみてください。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
音ありでリップロールをするのに慣れましょう。

ステップ3. 音階をつける

最後に音階をつけてリップロールを行います。

なるべく音同士を滑らかに繋げられるようにチャレンジしてみてください。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
なめらかに歌うテクニックは歌唱力向上に繋がります。

楽譜と音源を用意しましたので参考にしてください。

音量にご注意ください。

ド~レ~ミ~レ~ド~の音階練習

ド~レ~ミ~レ~ド~の音階練習


最初はこちらの音形が練習しやすいと思います。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
楽譜が読めない人は無理して読む必要はありません。

ド~レ~ミ~ファ~ソ~ファ~ミ~レ~ド~の音階練習

ドレミファソファミレドの音階練習

慣れてきたらこちらをどうぞ。

リップロールの効果【正しい歌い方に繋がる】

リップロールを行うと次のような効果が得られます。

  1. 口・顎・舌の脱力ができる
  2. 息をしっかり送るトレーニングになる
  3. 息から声へ変換するイメージが掴める

効果1. 口・顎・舌の脱力ができる

発声において「脱力(体の力を抜くこと)」というのはとても大切です。「脱力」することが自然で良く響く声に繋がります。

逆に力が入っていると、高い声が出なかったり、ハモりにくい声になってしまいます。

力が入ってしまいやすい体の部位としては次の通り。

  • 肩回り
  • 首回り

リップロールはこの中でも特に口・顎・舌の脱力に特に効果的です。

「プルプルプル」と歌うことで筋肉の緊張が解けるんですね。

効果2. 息をしっかり送るトレーニングになる

リップロールは息(ブレス)のトレーニングにもなります。

やり方のコツでも触れましたが、リップロールは息をしっかり送らないとうまくできません。

そのためリップロールによって「息をたっぷりと送る」感覚を養うことができます。

ブレスが大切な理由は次の通り。

  • 豊かな音量・響きを作る
  • 長いフレーズを歌い切る

要するにブレスは声の基礎となるのでとても重要です。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
リップロールでブレスを送る感覚を磨きましょう。

効果3. 息から声へ変換するイメージが掴める

ブレスができたら今度はそれを声に変えていきます。

ここでもリップロールが威力を発揮します。

リップロールをしているときは次の2つを両立している状態です。

  • 息をしっかり流す
  • 喉に負担を掛けず声を出す

この感覚は実際に歌を歌う時にも非常に大切です。

つまり、リップロールで感覚をつかめばそれが自然な歌い方に直結するということになります。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
リップロールで良い感覚をつかむと、それをそのまま歌声でも発揮できます。

リップロール・タングトリルとの違い【唇か舌か】

男の子
男の子
タングトリルも聞いたことがある。リップロールとの違いは何?

という方もいらっしゃるかと思います。

タングトリルのやり方は舌を「rrr」と震わせてる練習方法です。

リップロールは唇を震わせましたが、タングトリルでは舌が主になります。

リップロール・タングトリルはどちらも脱力の感覚がつかみつつウォーミングアップができることが大きなメリットです。

  • リップロール…唇の脱力・ウォーミングアップ
  • タングトリル…舌の脱力・ウォーミングアップ

唇・舌の脱力はどちらもとても大事なことですので、練習では両方取り入れるとより良いでしょう。

リップロールができないときの原因と対処法

男の子
男の子
「リップロールをやってみたけどうまくできないな…」

こんな悩みに答えます。

全くできないとき【瞬発力が大事】

全くできない場合には、まずはこちらのコツをしっかりと意識して行ってみてください。

  • 唇は軽く閉じる(力を入れて固く閉じない)
  • 息を送るスピードを速めに(瞬発力が大事)

特に2つ目が重要です。

息を送り始める瞬間の量をアップさせてみてください。息の勢いで唇を弾くようなイメージです。

それでもできない場合は手の補助を試してみてください。

[手の補助]

  • 指で両方の頬っぺたを軽く押さえ、寄せるようにする

類似の方法がこちらの本で「おもちフォーム」として紹介されています。

リップロールだけでなく、自然な母音(アイウエオ)で歌えるようにするのに有効です。

続かない・長くできないとき

続かない・長くできないという場合には、息を送る量が足りていないことが原因かもしれません。

リップロールを始める前のブレスをよりたっぷり取るように意識してみてください。

また、フレーズの後半では無意識のうちにブレスの流量が落ちてしまっていることがよくあります。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
息が命です。

高音が歌えないとき

高音が歌えない場合ですが、これは練習していくうちにだんだんと出せるようになってきます。なので今歌えないからと言ってそれほど気にすることはありません。

むしろ大切なのは脱力と息を送ることが徹底できていることです。高音を出そうとして力まないようにしてください。

裏声になるとき

裏声になること自体は問題ではありません。

むしろ高音域を上手に出せるようになるには裏声で歌えることも必要です。

裏声に関して気をつけて欲しいことは裏声と表声の行き来がスムーズにできることです。

  • 裏声(高音) → 表声(低音)
  • 表声(低音) → 裏声(高音)

と行き来する際に、声の質が急激に変わらないように意識して練習してみてください。

リップロールでこれができると、実際の歌声も高音・低音がスムーズに行き来できるようになります。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
裏声・表声の行き来はミックスボイスの練習になります。

かゆいとき

たしかに、かゆいときもあります。

これは慣れだと思います(笑)。

いろいろなやり方を試しているとかゆくないやり方が見つかるかもしれません。

リップロールはどんなときにやれば良い?【ウォームアップと練習の合間】

リップロールは次の2つのタイミングで行うのが効果的です。

  1. ウォームアップ時
  2. 体に力が入ってきたなと感じたとき

1. ウォームアップ時

リップロールはブレスと声の繋ぎの練習として取り入れるのが一番効果的です。

このタイミングで行うことで、脱力しながら息から声へ自然に繋げることができるからです。

2. 体に力が入ってきたなと感じたとき

曲を練習している途中で次のように感じるときにはリップロールが有効です。

  • 顎に力が入ってきたな
  • ブレスをさぼってきたな
  • 喉が疲れてきたな

体の状態を一旦リセットするような効果が得られます。

まとめ:リップロールとは?【脱力、そして息から声へ】

まとめです。

  • やり方…唇を「プルプル」とプロペラのように震わせて発声する
  • 効果…脱力・ブレスの強化・息から声へのイメージづくりができる
  • タイミング…ウォーミングアップと曲の練習の合間で行うと効果的

リップロールは発声の基礎となる

  • 脱力
  • ブレス
  • ブレスから声へ

という要素が同時に訓練できるお得な練習法です。

知らなかった方、あまりやったことのない方はぜひ日々の練習に取り入れてみてください。

発声に関して悩みがある場合はボイトレを利用するのも有効です。壁を乗り越えるきっかけになるかもしれません。