声の出し方・発声

【基本】声の出し方・発声のコツ|上達へのポイント8選【合唱初心者向け】

声の出し方・発声の基本
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男の子
男の子
合唱初心者です。声の出し方が分かりません。どうやったら上手くなれますか。

こんな疑問に答えます。

合唱は声でつくる音楽。声はとても大切です。

ですがあまり合唱になじみが無かった人にとって「何に気をつけて練習すれば良いの?」となってしまいますよね

この記事では初心者の方が発声に関して知っておいて欲しい基本事項をまとめました。

基本的なことを知らずに練習してしまうと、次のように良くないことがたくさんあります。

  • なかなか上達しない
  • 変なクセがついてしまう
  • 喉を傷めてしまう

この記事を読むことで発声上達のコツをつかんでいただければと思います。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
10年以上の合唱経験をもとにまとめました。

【超基本】声の出し方・発声のポイント8選

初心者の方がまず気をつけたい重要なポイントは次の8つです。

  1. 脱力(リラックス)する
  2. 良い姿勢で立つ・座る
  3. 深いブレスを取る
  4. 口の開け方に注意する
  5. 自然な歌声を目指す
  6. 明るい表情で歌う
  7. 周囲の声を良く聴く
  8. ピッチは高めをイメージする

次から詳しく解説していきます。

ポイント1.脱力(リラックス)する

発声の中でも特に大切なのが「脱力(だつりょく)」、体の力を抜くことです。良い発声を身につけるためには力みは禁物なんです。

体に余分な力が入っていると、

  • 正しい音で歌えない
  • 周りの声と馴染まない
  • 声が響かない
  • 言葉が伝わらない
  • 喉を傷める

などなど、たくさんの弊害がでてきてしまいます。

それだけ大切なことなので、声を出すときには常に忘れないようにしましょう。

声を出すことに慣れていないと、気が付かないうちに

  • 舌の付け根
  • 肩回り

などに特に力が入ってしまうことがあります。

脱力する方法はこちらの記事(【歌い方の基本】脱力のコツはウォームアップにあり|合唱初心者向け)で詳しく解説しています。

ポイント2.良い姿勢で立つ・座る

歌うときには姿勢も大切です。

とはいうものの、特別変わった姿勢を取らなければいけないというものではありません。

気をつけるべきことは、次の3点。

  1. 猫背にならない
  2. 反り腰にならない
  3. 目線はやや上に

ある程度長時間練習をしていると、ついつい姿勢が崩れて来てしまいます。

自分で気づいて都度修正することで良い姿勢が身についてくると思います。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
ときどき自分の姿勢をチェックしましょう。
  • なかなか良い姿勢がキープできない
  • すぐに猫背(反り腰)になってしまう

といった場合、お腹・背中の筋力が不足しているのかもしれません。これらは姿勢を支える筋肉です。

こちらの記事(【合唱で役立つ】発声練習での体操(ウォームアップ・筋トレ)メニュー【動画あり】)で紹介している筋トレメニューを取り入れてみると良いかもしれません。

ポイント3.深いブレスを取る

声の元となるものが「ブレス(息)」です。

合唱では腹式呼吸が大切です。

これまた奥の深いトピックですので、初心者のうちは次の2点だけ気をつけると良いと思います。

  1. 息を吸った時に肩が上がらないようにする
  2. 吸ったり吐いたりしたときにお腹(横隔膜)がはたらいているのを感じる
えすた@指揮者
えすた@指揮者
息を吸うことに気を取られて体(喉や肩)に力が入らないように気をつけましょう。
詳しいコツはこちらの記事(【合唱初心者向け】呼吸法・ブレスのやり方・コツ【5ステップで解説】)で解説しています。

ポイント4.口の開け方に注意する

口の開け方というのも発声では重要です。

よく「口を大きく開けて!」と言いますが、開けすぎは良くありません。

顎や喉の不自然な力みに繋がるからです。

  • 口は自然に開ける(無理に開けない)
  • 唇やアゴは脱力

これらのことがポイントです。

ポイント5.自然な歌声を目指す

合唱というと、オペラ歌手のような特別な「良い声」をイメージされる方も多いかと思います。

たしかにそういった声は魅力的です。ですが初心者の方が目指す声はそこではありません。

合唱初心者がまず目指すべき声は「自然な声」です。

初心者のうちは特に、無理に音色を作ろうとせず、自分の出しやすい声で歌ってください。

不自然に作った声には次のような欠点があります。

  • 音程も狂いやすい
  • 周りの声と溶け合いにくい

どうしても力んだ声になってしまう時は「あくび」の声をイメージして声を整えてみてください。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
オペラ歌手の声が悪いということではなく、表現したいもの・目的によって適切な声は変わると考えてください。

ポイント6.明るい表情で歌う

歌う時は明るい表情で歌いましょう。顔が明るいと声も明るくなります。

明るい声だと次のようなメリットがあります。

  • 響きやすい
  • ハモりやすい

なんでもかんでも明るく歌えば良いというわけではありませんが、声の音色はおしなべて暗くなりやすい傾向があります。

なので普段は「明るめ」を意識する方が良いと私は考えています。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
ただし、無理に表情を作ろうとして脱力・自然な声から離れないようにしてください。
顔の体操もこちらの記事(【合唱で役立つ】発声練習前の体操・筋トレメニュー【動画あり】)で紹介しています。

ポイント7.周囲の声を良く聴く

歌い方そのものとは少し離れますが、「周囲の声を良く聴く」ことも気をつけておきたいポイントです。

合唱をやっていると常に言われることなので、早いうちから身につけておいて欲しいと思い挙げさせていただきました。

合唱では、メンバー全員で声を合わせるということが非常に大切です。そのために必要なのが良く聴くことなのです。

初心者うちは

  • 自分の声だけを聞いてしまう
  • 周りの声を聴くとつられてしまう

といったことがあると思います。

大変ですが、それもトレーニングだと思って粘り強く続けていきましょう。

周りの音を聴けるようになるというのは上達する上での大事なステップです。

ポイント8.ピッチは少し高めをイメージする

音楽の経験が少ない方にとっては少々ハードルの高いポイントですが、これについても避けられないところですのであえて挙げさせていただきました。

音高(ピッチ)というのは合唱においても重大問題です。

ピッチが悪いと美しいハーモニーが生まれません。

  • 音が低いよ!
  • ピッチが悪いよ!

という指摘は、合唱人生の中では何度も耳にすることになると思います。

ピッチというのはほとんどの場合低い方に狂います。

なんとなく意識せずに歌うと正しい音よりも低い音で歌ってしまうということです。

それを避けるために、「常にピッチは高めを意識して歌う」ということを心掛けましょう。

高めを意識し続けることで、だんだんと正しいピッチで歌えるようになってきます。

初心者のうちは「正しいピッチが分からない…」と思いますが、これも経験を積んでいくうちに分かってくるようになります。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
ピッチは常に高めを意識しましょう。
こちら(合唱人「音程が悪いって言われた…」【よくある9パターンと原因・対策】)でピッチが下がりやすいシチュエーションを紹介しています。

まとめ:1つずつポイントをクリアしていこう

それではまとめです。

【基本】声の出し方・発声のポイント
  1. 良い姿勢で立つ・座る
  2. 深いブレスを取る
  3. 口の開け方に注意する
  4. 自然な歌声を目指す
  5. 明るい表情で歌う
  6. 周囲の声を良く聴く
  7. ピッチは高めをイメージする

初心者のうちは全部をいっぺんに意識するのは難しいと思います。

焦らずに一つひとつ習得していきましょう。

こちらの記事(【上達法17選】合唱が上手い人の特徴|初心者は知っておきたい)も上達のヒントになると思います。ぜひお読みください。

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歌い方全般のコツをはこちらの記事(【合唱初心者必見】歌い方・発声のコツを総まとめ【上達スピード向上】)でまとめていますので合わせてご利用ください。

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