合唱の基礎知識

合唱のパートの音域|混声3部(中学生向け)・混声4部【詳しく解説】

記事内に商品プロモーションを含む場合があります
女の子
女の子
合唱のパートっていろいろあるけど、それぞれの音域はどうなっているんだろう。詳しく知りたいな。パート分けをするときの参考にもしたいです。

こんな疑問に答えます。

この記事では混声合唱におけるパートそれぞれの音域について解説したいと思います。

  • 混声3部合唱の場合
  • 混声4部合唱の場合

これらに分けて解説します。というのも、編成によってパートの音域も変わってくるからです。

パート分け方法について知りたい方はこちらの記事(【3つのポイント】合唱のパート分け方法を解説|「ド~レ」が決め手)をご覧ください。

パートの音域を知っておくと次のような場面で役立ちます。

  • パート分け
  • 選曲(難易度の目安が分かる)
  • 作曲(無理のない音域で書ける)

これらでお悩みの方はぜひ最後までご覧ください。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
パートの音域について詳しく知りましょう!
この記事で解説している音域はあくまで目安なので、曲によっては大きく外れる場合もあります。

合唱パートの音域【混声3部合唱の場合】

まずは「混声3部合唱」の場合について解説していきます。

中学校でよく歌われる編成となっており、次の特徴があります。

  • テノール・バスではなく男声(変声期に配慮)
  • ソプラノ・アルトともに音域は狭い(難易度に配慮)

これを踏まえた上で詳しく見て行きましょう。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
混声3部合唱では無理なく歌えるよう、全体的に狭い音域となっています。
合唱の編成に関して知りたい方はこちらの記事(合唱の種類/演奏形態を覚えよう!|混声・女声・男声合唱|アカペラ・ピアノ付き)をご覧ください。

混声3部合唱のソプラノの音域「ミ~ミ」

ソプラノの音域(混声3部)

混声3部合唱のソプラノはこのくらいの音域のことが多いです。

  • 最高音…「高いミ」
  • 最低音…「低いミ」

最高音に関しては、後で述べる混声4部合唱だと「高いソ~ラ」が標準的ですので、それと比べるとマイルドな印象です。

低い方ではときどき「低いド~レ」が登場することがあります。

この音域を利用しないとメロディーを書くのに不自由することが多いからだと思います。

こういった場合はアルトといっしょに歌っている(ユニゾンとなっている)ことが多いと思います。

低い音が得意なアルトと協力できるので無理なく歌えるよ、という事ですね。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
難しい曲だともう少し高い音が要求されることもあります。

混声3部合唱のアルトの音域「ド~ド」

アルトの音域(混声3部)
  • 最高音…「高いド」
  • 最低音…「低いド」

最高音はソプラノよりもかなり抑えめです。

また、最低音に関してもそれほど低い音は登場しません。

本来アルトは低い音域が得意なパートですが、「ド」より低い音は出にくい人も多いからだと考えられます。

混声3部合唱の男声の音域「レ~レ」

男声の音域(混声3部)
  • 最高音…「高いレ」
  • 最低音…「低いレ」

男声の音域はこのあたりに収まることが多いと思います。

混声4部合唱の場合なら、テノールならもっと高い音まで、バスならもっと低い音まで歌える必要がありますが、混声3部合唱の場合は多くの人が歌いやすい音域に調整されています。

混声3部合唱は中学生向けの曲が多く、ちょうど変声期に差し掛かる男の子が歌いやすいようにという配慮となっています。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
テノール系の人、バス系の人両方が歌いやすい音域となっています。

合唱パートの音域【混声4部合唱の場合】

続いては混声4部合唱の場合について解説していきます。

より本格的な合唱形態で、音域も全体的に広くなっています。

音域が広がることでメロディー・ハーモニーの表現の幅が広がります。

合唱の各パートについて詳しく知りたい場合にはこちらの記事(【楽譜あり】合唱パートの種類・役割・音域|外声・内声も解説)をご覧ください。

混声4部合唱のソプラノの音域「ド~ラ」

ソプラノの音域(混声4部)
  • 最高音…「高いラ」
  • 最低音…「低いド」

混声3部合唱の場合と比べると音域が広くなっています。

「高いラ」はかなり高い音ですが、そこまでいかずとも「高いソ」くらいなら多くの曲で登場します。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
もっともっと高い音が要求される曲もあります。

混声4部合唱のアルトの音域「ソ~ミ」

アルトの音域(混声4部)
  • 最高音…「高いミ」
  • 最低音…「低いソ」

混声3部合唱に比べてかなり低い音域まで要求されることが多いです。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
特に海外作品のアルトは低い音が多いですね。

混声4部合唱のテノール(テナー)の音域「レ~ラ」

テノールの音域(混声4部)
  • 最高音…「高いレ」
  • 最低音…「低いラ」

ソプラノのほぼ1オクターブ下の音域となります。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
ソプラノのときと同じく、もっと高い音が要求されることも多いです。

混声4部合唱のバス(ベース)の音域「ミ~レ」

バスの音域(混声4部)
  • 最高音…「高いレ」
  • 最低音…「低いミ」

バスは最も低い音域を担当するパートです。

ヘ音記号の下側ギリギリの音域「ファ~ソ」の音はほとんどの曲で出てくると言ってもよいでしょう。

曲によってはもっと低い音「ド~レ」などが出てくることも多いです。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
海外(特に北欧)の作品ではめちゃくちゃ低い音が出てくることがあります。

【補足】メゾソプラノ・バリトンの音域

女声合唱や男声合唱ではさらに細かくパートに分かれて歌います。

混声合唱でも「div./ディヴィジ」があるとパートがさらに分かれて歌うことがあります。

  • メゾソプラノ…ソプラノとアルトの間
  • バリトン…テノールとバスの間

これらのパートについて補足しておきます。

メゾソプラノ「ラ~ファ」

メゾソプラノの音域(混声4部)
  • 最高音…「高いファ」
  • 最低音…「低いラ」

ソプラノとアルトの中間の音域となっています。

バリトン「ラ~ミ」

バリトンの音域(混声4部)
  • 最高音…「高いミ」
  • 最低音…「低いラ」

テノールとバスの間の音域となっていますね。

合唱パートの分け方【歌いやすい音域で決めよう】

合唱のパート分けの方法を知りたいという方もいらっしゃると思います。

一番大切なのは「歌いやすい音域で決める」ことです。

詳しいやり方についてはこちらの記事(【3つのポイント】合唱のパート分け方法を解説|「ド~レ」が決め手)で詳しく解説しています。

まとめ:合唱のパートの音域

合唱のパートの音域に関して次の場合に分けて解説しました。

  • 混声3部合唱(中学生向け)
  • 混声4部合唱

表でまとめておきたいと思います。

混声3部合唱の場合(ソプラノ・アルト・男声)

パートの名前音域
ソプラノソプラノの音域(混声3部)
アルトアルトの音域(混声3部)
男声男声の音域(混声3部)
えすた@指揮者
えすた@指揮者
混声3部合唱では音域が狭く抑えられているのが特徴でした。

混声4部合唱の場合(div.の一例)

パートの名前音域
ソプラノソプラノの音域(混声4部)
メゾソプラノメゾソプラノの音域(混声4部)
アルトアルトの音域(混声4部)
テノールテノールの音域(混声4部)
バリトンバリトンの音域(混声4部)
バスバスの音域(混声4部)

SSATBBの意味を補足しておきます。

  • S…ソプラノ
  • S…メゾソプラノ
  • A…アルト
  • T…テノール
  • B…バリトン
  • B…バス

パートの音域について知っておくメリット

パートの音域について詳しく知っていると、次の場面でメリットがあります。

  • パート分け
  • 選曲(難易度の目安が分かる)
  • 作曲(無理のない音域で書ける)

パートの知識をより深めたい方はこちらから

その他、合唱パート全般の知識についてはこちらの記事(【まとめ】合唱パートに関する基礎知識・ノウハウ【初心者・PL向け】)にてまとめています。あわせてご覧ください。

合唱パートまとめ
【まとめ】合唱パートに関する基礎知識・ノウハウ【初心者・PL向け】 こんな疑問に答えます。 この記事では合唱のパートに関する知識をまるっとまとめて解説します。 合唱初心者向けの...