合唱曲の詳しい解説

【YouTubeで聴ける】初心者におすすめの合唱曲|聴きどころ・楽しみ方も解説!

初心者におすすめ
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こんにちは!

今回は【YouTubeで聴ける】初心者におすすめの合唱曲|聴きどころを解説!ということで、合唱を始めたばかりの人に是非聴いていただきたい合唱曲を紹介したいと思います。

  • 「合唱曲にはどんな曲があるの?」
  • 「合唱曲の調べ方が分からない!」
  • 「色々な曲を知りたい!」
  • 「自分の好きな曲を見つけたい!」

という方に読んでいただきたい内容になっています。

いろいろな作曲家の作品から、ピアノ伴奏つき・無伴奏(アカペラ)の作品を厳選し、1~2曲ピックアップしました。

曲の聴きどころ・楽しみ方のポイントも合わせて解説していますので、聴きながら読んでいただけると合唱曲にも詳しくなれると思います。

本格的な合唱作品を味わっていただければと思います。

気に入った曲・演奏・作曲家が見つかれば幸いです。

それではどうぞお聴きください!

群青(小田美樹/信長貴富)

合唱界では人気ナンバーワンと言っても過言ではない作曲家、信長貴富(のぶながたかとみ)さんの作品です。

メロディーが明快で親しみやすい作品が多く、初心者の方におすすめしたい作曲家の一人です。

今回紹介する『群青』は、ホロっと切ない感じあり、しっかり盛り上がるところありと合唱ならではの良さ・感動が詰まった曲になっています。

この曲が生まれた経緯に関して、パナムジカ(合唱楽譜を主に扱うお店)のサイトから引用させていただきます。

東日本大震災を原因に起こった原発事故のため避難を余儀なくされ
た福島県南相馬市立小高(おだか)中学校の生徒たちが、離ればなれ
になった友への想いや、ふるさとでの再会への決意を歌にした「群
青」。2013年3月に行われた復興支援コンサート「Harmony for Jap
an 2013」をきっかけに広く世に知られることになったこの「群青
」は、今や日本のみならず海外でも演奏され、各地で大きな感動を
呼んでいます。

引用:http://www.panamusica.co.jp/ja/product/15179/

こころようたえ(一倉宏/信長貴富)

信長作品からもう一曲。

先ほどはピアノ伴奏がついた曲でしたが今度はアカペラ(伴奏が無く合唱だけで歌う曲)を選んでみました。

『こころようたえ』は暗めの雰囲気の短調から始まります。

心の叫びとでもいうような熱い感じです。

クライマックスへ向けての盛り上がりも感動的な曲になっています。

紹介する音源は3曲セットになっています。いずれも信長作品ですね。

春に(谷川俊太郎/木下牧子)

次に紹介するのは木下牧子(きのしたまきこ)さんの作品。

歌詩として使われている『春に』谷川俊太郎(たにかわしゅんたろう)さんの詩ですが、国語の教科書にも載っていたりするのでご存じの方も多いかと思います。

さまざまな感情が湧きおこる、春という芽吹き・始まりの季節。

そんな詩の内容を、瑞々しく鮮やかな色彩の音で描き出す名曲となっています。

『春に』の詳しい紹介・聴きどころ解説もしているのでご興味あればこちらもどうぞ!

https://esutawachorus.com/kinoshita_makiko_haruni/

鴎(三善達治/木下牧子)

木下牧子作品から、今度はアカペラの作品を。

『鴎(かもめ)』は愛唱曲として本当に広く愛されている作品です。

どこか懐かしさを感じさせるようなサウンドで、グッと胸にくるような熱さもあり、私も好きな曲です。

ほらね、(いとうけいし/まつしたこう)

作曲家兼合唱指揮者の松下耕(まつしたこう)さんの作品です。

東日本大震災のあと、歌で日本をつなげよう、歌で被災地を応援し
ようと企画されたカワイ出版の「歌おうNIPPONプロジェクト」のた
めに書き下ろされた作品です。作詩は合唱指揮者の伊東恵司さん。
合唱を愛する二人が心を込めて作ったこの作品は、震災の被災者は
もとより、現代社会の中で傷ついた多くの人々の心を癒してきまし
た。

引用:https://www.panamusica.co.jp/ja/product/14375/

作詩者・作曲者がひらがな表記なのは、年代問わず広く歌われて欲しいという気持ちがあるのかなと思います。

曲はシンプルな4拍子で、元気が出るようなリズムです。

かといってただ明るい曲というわけではなく、時折合わられるしっとりとした表情が聴きどころです。

紹介する音源はバーチャルクワイアといって、色々な人が歌った音声をミックスして作られた演奏になっています。

たったいま(谷川俊太郎/松下耕)

松下耕さんの作品からもう一曲。

女声合唱にしてみました。

非常にピュアで繊細なハーモニーが味わえる曲・演奏です。

「たったいましぬかもしれない」と、ドキリとするような歌詩から始まりますが、なんとも優しいサウンドとなっています。

君や忘る道(良寛/千原英喜)

次に紹介する千原英喜(ちはらひでき)さんは、日本固有の音素材を用いた作品を多く作っておられる作曲家です。

もう少し分かりやすく言うと、どことなく和風テイストの曲を多く書かれているということになります。

『君や忘る道』は特にメロディーが美しく、雅な感じ。癒されるの曲です。

江戸時代の禅僧・良寛とその弟子・貞心尼が互いの情を詠みあった
、いわゆる相聞歌集とも言える「蓮の露」

引用:https://www.panamusica.co.jp/ja/product/8678/

からテキスト(歌詩)が構成されているそうです。

わが抒情詩(草野心平/千原英喜)

千原作品、こんどはアカペラを。

一聴して後ろ向きな歌詩ですが、6/8拍子の軽快なノリがあり、ジャズっぽいブルーなサウンドと相まって不思議な魅力のある曲です。

飄々としてると言っても良いかもしませんね。

詩をしっかり読み込むとなかなか奥深く、難しいのですがまずは音を楽しむところから入っても良いかと思います。

心に沁みるような良い曲です。

未来(谷川俊太郎/高嶋みどり)

こんどはさわやかで前向きな曲を。高嶋みどり(たかしまみどり)さんの作品です。

『未来』と聴いて、どんな印象を持たれるでしょう。

詩の題材としてはいささか月並みな感じがしないことはないですね。

しかし、そこは谷川俊太郎さん。ユニークにも「たけざお」に託して未来を描きます。

スケールの大きさを感じさせるピアノ伴奏に乗せて、伸び伸びとした旋律が歌われます。

転調を繰り返し、深い調へ向かうことで「あおぞらにとけこむよう」な雰囲気が生まれています。

前へ(佐藤賢太郎(Ken-P))

『ほらね、』などと同じ歌おうNIPPONプロジェクトで生まれた作品です。

作詩・作曲ともに佐藤賢太郎(さとうけんたろう)さん。

Ken-P(ケンピー)と名乗られることが多いです。そのほうが海外では覚えてもらいやすいんだとか。

非常に柔らかいタッチで、光が差すような和音の使い方が特徴的。

『前へ』進む力強さと優しさを兼ね備えた曲になっています。

聞こえる(岩間芳樹/新実徳英)

新実徳英(にいみとくひで)さんの作品で、こちらも広く歌われています。

シンプルで明快なメロディーがまず魅力。

それを軸として、転調しながら、対旋律(メロディーとは別の動きをする旋律のこと)も組み合わせて展開していく構成となっています。

親しみやすい曲調ながら、歌詩としては世界で起こる様々な課題(人権、環境など)に触れています。

もともとNコン(NHK主催の合唱コンクール)高校の部の課題曲だったということで、そういったことに目を向けてみて欲しいという作詩者・作曲者の想いがあるのでしょう。

私自身、大人になった今でもドキリとさせられる曲です。

ぜんぶ(さくらももこ/相澤直人)

相澤直人(あいざわなおと)さんの代表曲、『ぜんぶ』。

非常に暖かく、癒されるようなサウンドが魅力です。

初心者の方が取っつきやすい難易度ですので、歌う方で挑戦してみるのも良いと思います。

小さな空(武満徹)

世界的に有名な作曲家、武満徹(たけみつとおる)さんの小品。

ノスタルジックな雰囲気の歌詩とメロディー、切ない感じが何とも言えない良い曲です。

絶妙のタイミングで挿し挟まれるお洒落な和音にも注目です。

音源リンク

落葉松(岩間純/小林秀雄)

小林秀雄(こばやしひでお)さんの『落葉松(からまつ)』は美しいメロディーとそれを支える合唱のハーモニー、ピアノパートという非常にシンプルな構成から成っています。

心情の揺れに合わせて、音楽もダイナミックな振幅を見せ、非常にロマンチックです。

雨(高野喜久雄/髙田三郎)

合唱作品の中では珠玉の名曲の一つとされている髙田三郎(たかたさぶろう)さん作曲による、『雨』。

音楽的な書法としては非常にオーソドックスで、「これは!」というような目新しさはありません。

そのため、私も最初ははそこまで良い曲だと感じなかったのですが、その頃よりも合唱を知った今ではこの曲の美しさが良く分かります。

大久保混声合唱団によるこの演奏は、抑制を効かせた緊張感を保ちながらも、言葉の丁寧な処理、きめ細かい和音の処理が見事な名演だと思います。

地球へのピクニック(谷川俊太郎/三善晃)

合唱界、というか音楽界の巨匠・三善晃(みよしあきら)さんの作品です。

次に紹介する『生きる』も谷川俊太郎さんの詩が用いられていますが、この谷川俊太郎/三善晃は黄金タッグともいわれることがあるほどで、名曲揃いとなっています。

『地球へのピクニック』は三善節とも呼ばれるような軽快なリズム・テンポ感と、三善作品らしいジャジーな和音(おしゃれ、歌う方からすると難しい)が楽しめる曲になっています。

生きる(谷川俊太郎/三善晃)

サブタイトルに”ピアノのための無窮連祷による”と付きます。

無窮連祷(むきゅうれんとう)による、つまり無限に続く祷りということですが、何度となく繰り返されるピアノパートの音型にそれを託しているわけです。

その上で歌われるのが谷川俊太郎さんの『生きる』。

「生きているということ それは~」という詩です。生きるとは何か、普段はなかなか考えもしないことだけに、ドキリとさせられますね。

この『生きる』は入門編としては少し難しい曲ですが、合唱音楽の深遠さに触れていただければと思い選びました。

まとめ:【YouTubeで聴ける】初心者におすすめの合唱曲

初心者の方に是非聴いていただきたい合唱入門曲を選んでみました。

いかがだったでしょうか?

一曲でも気に入る作品が見つかれば幸いです。