こんな疑問に答えます。
結論、鍛えるべきは腹筋ではなく輪状甲状筋(りんじょうこうじょうきん)です。
ただ、そういわれても輪状甲状筋がどこにあるのか、どうやって鍛えれば良いのかが分からないですよね。
この記事ではそのあたりのことについて解説したいと思います。
輪状甲状筋のトレーニングは、高い声を出す第1歩。そしてミックスボイス~歌唱力の上達に繋がっていきます。
また「じゃあ腹筋って意味ないの?」思うかもしれませんが、そんなこともありません。覚えておくべき3種類の筋肉についても触れたいと思います。
ぜひ最後までご覧ください。
もくじ
高い声を出すときに必要な筋肉【答え:輪状甲状筋】
冒頭で述べた通り、高い声を出すときに必要な筋肉は輪状甲状筋(りんじょうこうじょうきん)です。
輪状甲状筋はノドにある筋肉で、裏声を出すときに使います。
「ボイトレのためには腹筋!」というイメージがありますが、最初に鍛えるべきはノドの筋肉です。
よくよく考えてみればお腹から声は出るわけないので、当たり前と言えば当たり前かもしれません。
輪状甲状筋を鍛える方法【表声と裏声を行き来する】
輪状甲状筋を鍛えるには表声(いわゆる地声)と裏声を行ったり来たりする練習が有効です。
裏声だけでも鍛えられますが、広めの音域を使った方がよりトレーニングになります。
ちなみに、表声と裏声を自由自在に行き来できるようになれば、その先で手に入るのがミックスボイスです。
ミックスボイスを習得できると歌唱力が一気に向上します。
練習法を3つ紹介します。
練習法1. グリッサンド(音を繋げて歌う)
グリッサンドというのは音と音どうしを境目なく滑らかに繋げる歌い方のこと。
「ドレミファソラシド~」のように階段を昇り降りするのではなく、サイレンのような感じになります。
これを高音域~低音域の広い範囲で行うことで輪状甲状筋を鍛えることができます。
またノドのウォームアップをしたいときにも使えます。
この方法は『ヴォイストレーニング大全』という本付属のCDに収録されているのでこちらを利用しても良いと思います。(Kindle版だとwebで聞けます。)
練習法2. CDを使ってマネをする
自分だけで練習する自信が無い、お手本が欲しいという場合は弓場徹さんの『おうちでボイトレ 誰でもカラオケ上手になれる!』を使うのがおすすめです。
付属のCDにあわせてマネして歌うだけで輪状甲状筋がモリモリ鍛えられます。
CDは音域別の練習メニューが収録されており、各自の歌いやすい音域に合わせて練習できるので安心です。
正直、私の上達要因の9割くらいはこの本での練習だと思っています。
なによりこのCD、楽しいです。おすすめ。
練習法3. ボイトレを活用する
「自分で練習するのが難しい…。」「できているのかいないのか分からない…」という方はボイトレを活用するのも手です。
トレーナーの先生に「高い声で歌えるようになりたいんですけど!」と伝えてみてください。
ボイトレの際には自分に合ったトレーナーに出会うことが最重要です。
腹筋は意味ないの?【姿勢を支える筋肉として重要】
こんな風に思うかもしれませんが、完全に不要という訳ではありません。
腹筋や背筋といった筋肉は、姿勢を支える上で重要です。
- 姿勢が悪い→体に余分な力が入る→喉に負担が掛かる→傷める
- 姿勢が良い→脱力できる→ブレス・のどのコントロールしやすい→歌いやすい
ただし、腹筋しまくったからといって高い声を出せるようになるかと言ったらそうではありませんので、その点は注意しましょう。
腹式呼吸に関係しているのは横隔膜
ちなみに、腹式呼吸(お腹を使う呼吸法)と関係が深いのは横隔膜です。膜と言っていますが筋肉の1つ。
横隔膜がグーっと下に降りていくことで息が吸えます。
お腹を使って息を吸う・吐くことを意識しすぎ腹筋を固めてしまう人がいますが、これは実は逆効果。
全身はリラックスし、お腹は柔軟に使って「体に息を入れる」という感覚が大切です。
まとめ:3種の筋肉と働きを覚えると歌が上手くなるかも
この記事では次の3種類の筋肉が登場しました。
- 輪状甲状筋→声帯をコントロール
- 腹筋・背筋→姿勢を支える
- 横隔膜→呼吸をコントロール
高い声を出したいときに1番重要なのは輪状甲状筋です。
表声と裏声を行き来する練習で鍛えられます。
途中でも紹介しましたが『おうちでボイトレ 誰でもカラオケ上手になれる!』を使うと楽しく、効率的に練習できます。
個人的にイチオシのボイトレ方法です。
輪状甲状筋を鍛えることは「ミックスボイス→歌唱力向上」への第1歩です。
がんばりましょう!