【忙しい人向け】指揮の振り方をショートカットして学ぶ記事【図形と数え方】


こんな悩みに答えます。
指揮法を学ぶには本来ならしっかりした基礎知識を身につけ、地道なトレーニングを積まなければいけません。
ただ、実際のところなかなか時間が取れなかったり、そもそもどうやって勉強したら良いか分からないという方も多いと思います。
そこでこの記事では、難しいことは大胆にショートカットして、「とりあえず指揮がそれっぽく振れるようになる」ことを目標として内容をまとめました。

この記事はあくまで簡略版ですので、もう少しきちんと知りたい学びたい方はこちらの本をぜひ手に取っていただければと思います。
もくじ
指揮の振り方を練習をするときの注意点
指揮の振り方を練習するときにはひとまず以下のことに意識してください。
- 腕に力を入れすぎない(脱力が基本)
- 手首をこねない(自然に指先まで伸ばす)
- 「イチ、ニー、サン、シー」と拍を数えながら練習する
最初はこの3つで大丈夫ですが、もし慣れてきたら追加で次のことも意識してみましょう。ここまでできると素晴らしいです。
- 拍を声に出さず心の中で数える
- 「こんな音楽にしたい」というイメージを持つ
- 指揮をする相手(合唱やオーケストラ)をイメージする
- 「ハイ!」のタイミングでブレスを取る
この中でも「拍を声に出さず心の中で数える」は重要です。本番では声を出して数えることはもちろんできませんから、それまでに達成したいですね。
他は少々ハイレベル。なので、余裕があればでOKです。

【図解】指揮の振り方を練習しよう
ここからは2拍子、3拍子、4拍子の振り方をそれぞれ説明してきます。

構えの基本位置【おへその前30cm】

まずは振り始める前の指揮の構え方(基本位置)を説明します。
- 手をおへその前にセット
- おへそと手の間は握りこぶし2~3つ分(約30cm)くらい空ける
- 手のひらは軽く開き、自然に上を向ける
緊張して全身がこわばらないよう、リラックスして行いましょう。
手の形は、手首を自然に伸ば手のひらは基本的に上に向けるのが良いと思います。こちら(【4つの理由と悪い例】指揮をするとき手の形はどうするべき?|指揮者が解説)もご参照ください。

2拍子図形【左右対称に動かす】
まずは2拍子の曲の振り方です。
手順を示すので順番にやってみてください。
2拍子の開始

- 基本位置に手を構える
- 「イチ、ハイ!」とカウント(「イチ」ではまだ動かさない)
- 「ハイ!」で右手を左肩に向かって跳ね上げる
「跳ね上げ」は基本位置から振り始める動作のこと、「カウント」は数を数えることです。
指先で図形をなぞるようなイメージで振ってみましょう。
また、慣れてきたら「ハイ!」のタイミングでブレスを取ってみましょう。

2拍子の1拍目

- 左肩から①(=基本位置)に向かって振り下ろす
- ①で折り返す
- 右肩に向かって進む

2拍子の2拍目

- 右肩から②(=基本位置)に向かって振り下ろす
- ②で折り返す
- 左肩(=最初の位置)に向かって進む
1拍目と逆の動きを行います。
「右に進むとき」と「左に進むとき」で音のタッチが変わらないように気をつけましょう。
このあと再び1拍目の動きを行い、これを繰り返せば2拍子図形の完成です。
2拍子の指揮では、1拍目を大きく、2拍目を小さく振る図形で説明されることが少なくありません。この図形を用いると、「1拍目は大きく、2拍目は小さく」というニュアンスが、あらかじめ動きの中に含まれることになります。
しかし本稿では、1拍目と2拍目を同等の大きさで振ることを基本とします。
これは、拍そのものの大小を固定せず、曲想やフレーズに応じて柔軟に使い分けられると考えるからです。
3拍子図形【左、中央、右の順番】
続いては3拍子です。

3拍子の開始

- 基本位置に手を構える
- 「二―、ハイ!」とカウント(「二―」ではまだ動かさない)
- 「ハイ!」で顔の正面に向かって跳ね上げる
3拍子の1拍目

- 顔の正面から①(=基本位置のやや左)に向かって振り下ろす
- ①で折り返す
- 左肩に向かって進む

3拍子の2拍目

- 左肩から②(=基本位置)に向かって振り下ろす
- ②で折り返す
- 右肩に向かって進む

3拍子の3拍目

- 右肩から③(=基本位置のやや右)に向かって振り下ろす
- ③で折り返す
- 顔の正面(=最初の位置)に向かって進む
3拍目で正面に戻ってくるのがコツです。

4拍子図形【1+3拍子図形】
最後に4拍子図形です。3拍子図形の最初に1拍を足すと考えると分かりやすいです。

4拍子の開始
開始の動きは3拍子図形と同じになります。- 基本位置に手を構える
- 「サン、ハイ!」とカウント(「サン」ではまだ動かさない)
- 「ハイ!」で顔の正面に向かって跳ね上げる

4拍子の1拍目
矢印をずらしていますが、同じところを通ってOKです。- 顔の正面から①(=基本位置)に向かって振り下ろす
- 基本位置で折り返す
- もとの位置に向かって進む

4拍子の2拍目

- 顔の正面から②(=基本位置のやや左)に向かって振り下ろす
- ②で折り返す
- 左肩に向かって進む

4拍子の3拍目

- 左肩から③(=基本位置)に向かって振り下ろす
- ③で折り返す
- 右肩に向かって進む
4拍子の4拍目

- 右肩から④(=基本位置のやや右)に向かって振り下ろす
- ④で折り返す
- 正面(=最初の位置)に向かって進む
4拍目で正面に戻ってくるのがコツです。

【発展】ニュアンスを振り分ける3つの方法
少し応用として、音楽のニュアンスを振り分けるための3つの方法をざっくりと紹介しておきます。
これらの振り方を使い分けることで、自分のイメージした音の出を引き出すことができるようになります。
- 叩き(鋭角な動き)…リズム感の強い曲、固い音
- しゃくい(中間的な動き)…叩きと平均運動の中間
- 平均運動(なめらかな動き)…流れるようなリズム、なめらかな音
これら3つの振り方それぞれに2,3,4拍子の図形があります。
叩きでは縦方向の動きが強調され、平均運動では縦の動きは少なく、横に流れる動き・図形となります。
詳しくは、参考書籍『はじめての指揮法』をご参照ください。
まとめ:基本的な図形を押さえて指揮を楽しもう
最後に、それぞれの拍子の図形をまとめておきます。
2拍子図形
3拍子図形
4拍子図形指揮は初学者の方には難しく取っつきづらいイメージがあると思います。
ですが、練習を続けて上達してくると「自分が音楽をコントロールする」感覚がつかめてきます。
まずは図形を押さえることが第1歩。繰り返し練習してマスターしましょう!
こちらの記事(【まとめ】初心者のための指揮法完全ガイド|合唱指揮者が基礎から解説)では指揮法を学ぶ上で知っておきたい知識をまとめています。あわせてご覧ください。





