男の子
男の子
指揮のやり方を知りたいです。3拍子、4拍子の曲はどうすれば良いですか。それっぽく振れるようになりたいです。

こんな悩みに答えます。

指揮法を学ぶには本来ならしっかりした基礎知識を身につけ、地道なトレーニングを積まなければいけません。

ただ、実際のところなかなか時間が取れなかったり、そもそもどうやって勉強したら良いか分からないという方も多いと思います。

そこでこの記事では、難しいことは大胆にショートカットして、「とりあえず指揮がそれっぽく振れるようになる」ことを目標として内容をまとめました。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
「忙しい人向け」です。

この記事はあくまで簡略版ですので、もう少しきちんと知りたい学びたい方はこちらの本をぜひ手に取っていただければと思います。

この記事で使用している図形は、本書を参考にした上で、簡略化し、初心者の方でも使いやすいように作成してみました。(2026/01/08 より実践的なものになるよう、図形を見直して差し替えました。)

指揮の振り方を練習をするときの注意点

指揮の振り方を練習するときにはひとまず以下のことに意識してください。

  • 腕に力を入れすぎない(脱力が基本)
  • 手首をこねない(自然に指先まで伸ばす)
  • 「イチ、ニー、サン、シー」と拍を数えながら練習する

最初はこの3つで大丈夫ですが、もし慣れてきたら追加で次のことも意識してみましょう。ここまでできると素晴らしいです。

  • 拍を声に出さず心の中で数える
  • 「こんな音楽にしたい」というイメージを持つ
  • 指揮をする相手(合唱やオーケストラ)をイメージする
  • 「ハイ!」のタイミングでブレスを取る

この中でも「拍を声に出さず心の中で数える」は重要です。本番では声を出して数えることはもちろんできませんから、それまでに達成したいですね。

他は少々ハイレベル。なので、余裕があればでOKです。

指揮者のブレスに関してはこちら(【影響大】なぜ指揮者のブレスが重要なのか【源泉は音楽のイメージ】)をご覧ください。
えすた@指揮者
えすた@指揮者
次は早速振り方を見ていきましょう!

【図解】指揮の振り方を練習しよう

ここからは2拍子、3拍子、4拍子の振り方をそれぞれ説明してきます。

指揮を振るときの腕の軌道のことを「図形」と言います。
えすた@指揮者
えすた@指揮者
解説を読みながらトライしてみてください。

構えの基本位置【おへその前30cm】

指揮の構え_基本位置

まずは振り始める前の指揮の構え方(基本位置)を説明します。

  • 手をおへその前にセット
  • おへそと手の間は握りこぶし2~3つ分(約30cm)くらい空ける
  • 手のひらは軽く開き、自然に上を向ける

緊張して全身がこわばらないよう、リラックスして行いましょう。

手の形は、手首を自然に伸ば手のひらは基本的に上に向けるのが良いと思います。こちら(【4つの理由と悪い例】指揮をするとき手の形はどうするべき?|指揮者が解説)もご参照ください。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
ここから2拍子、3拍子、4拍子の図形をスタートさせます。

2拍子図形【左右対称に動かす】

まずは2拍子の曲の振り方です。

手順を示すので順番にやってみてください。

2拍子の開始

2拍子の開始

 

  1. 基本位置に手を構える
  2. 「イチ、ハイ!」とカウント(「イチ」ではまだ動かさない)
  3. 「ハイ!」で右手を左肩に向かって跳ね上げる

跳ね上げ」は基本位置から振り始める動作のこと、「カウント」は数を数えることです。

指先で図形をなぞるようなイメージで振ってみましょう。

また、慣れてきたら「ハイ!」のタイミングでブレスを取ってみましょう。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
実際の曲でも同じように曲を始めることができます。

2拍子の1拍目

2拍子の1拍目

 

  1. 左肩から①(=基本位置)に向かって振り下ろす
  2. ①で折り返す
  3. 右肩に向かって進む
えすた@指揮者
えすた@指揮者
数字が書いてあるところで音が出るイメージです。

2拍子の2拍目

2拍子の2拍目

 

  1. 右肩から②(=基本位置)に向かって振り下ろす
  2. ②で折り返す
  3. 左肩(=最初の位置)に向かって進む

1拍目と逆の動きを行います。

「右に進むとき」と「左に進むとき」で音のタッチが変わらないように気をつけましょう。

このあと再び1拍目の動きを行い、これを繰り返せば2拍子図形の完成です。

2拍子の指揮では、1拍目を大きく、2拍目を小さく振る図形で説明されることが少なくありません。この図形を用いると、「1拍目は大きく、2拍目は小さく」というニュアンスが、あらかじめ動きの中に含まれることになります。

しかし本稿では、1拍目と2拍目を同等の大きさで振ることを基本とします。
これは、拍そのものの大小を固定せず、曲想やフレーズに応じて柔軟に使い分けられると考えるからです。

3拍子図形【左、中央、右の順番】

続いては3拍子です。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
テンポがゆっくり目の3拍子の曲で使います。

3拍子の開始

3拍子の開始
  1. 基本位置に手を構える
  2. 「二―、ハイ!」とカウント(「二―」ではまだ動かさない)
  3. 「ハイ!」で顔の正面に向かって跳ね上げる

3拍子の1拍目

3拍子の1拍目
  1. 顔の正面から①(=基本位置のやや左)に向かって振り下ろす
  2. ①で折り返す
  3. 左肩に向かって進む
えすた@指揮者
えすた@指揮者
基本位置のやや左に向かって振るのがポイントです。

3拍子の2拍目

3拍子の2拍目
  1. 左肩から②(=基本位置)に向かって振り下ろす
  2. ②で折り返す
  3. 右肩に向かって進む
えすた@指揮者
えすた@指揮者
2拍子図形の1拍目と同じような動きになります。

3拍子の3拍目

3拍子の3拍目

 

  1. 右肩から③(=基本位置のやや右)に向かって振り下ろす
  2. ③で折り返す
  3. 顔の正面(=最初の位置)に向かって進む

3拍目で正面に戻ってくるのがコツです。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
左右の振り幅がだいたい同じになるように気をつけましょう。

4拍子図形【1+3拍子図形】

最後に4拍子図形です。3拍子図形の最初に1拍を足すと考えると分かりやすいです。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
最もよく出てくる拍子かもしれませんね。

4拍子の開始

4拍子の開始開始の動きは3拍子図形と同じになります。
  1. 基本位置に手を構える
  2. 「サン、ハイ!」とカウント(「サン」ではまだ動かさない)
  3. 「ハイ!」で顔の正面に向かって跳ね上げる
えすた@指揮者
えすた@指揮者
動きは3拍子と同じですがカウントが違うことに注意しましょう。

4拍子の1拍目

4拍子の1拍目矢印をずらしていますが、同じところを通ってOKです。
  1. 顔の正面から①(=基本位置)に向かって振り下ろす
  2. 基本位置で折り返す
  3. もとの位置に向かって進む
えすた@指揮者
えすた@指揮者
最初の1拍目を3拍子に付け加えるイメージです。

4拍子の2拍目

4拍子の2拍目
  1. 顔の正面から②(=基本位置のやや左)に向かって振り下ろす
  2. ②で折り返す
  3. 左肩に向かって進む
えすた@指揮者
えすた@指揮者
ここからは3拍子図形と同じ動きです。カウントに注意しましょう。

4拍子の3拍目

4拍子の3拍目
  1. 左肩から③(=基本位置)に向かって振り下ろす
  2. ③で折り返す
  3. 右肩に向かって進む

4拍子の4拍目

4拍子の4拍目
  1. 右肩から④(=基本位置のやや右)に向かって振り下ろす
  2. ④で折り返す
  3. 正面(=最初の位置)に向かって進む

4拍目で正面に戻ってくるのがコツです。

えすた@指揮者
えすた@指揮者
3拍子の時と同じく、左右の幅が同じになるように気をつけましょう。

【発展】ニュアンスを振り分ける3つの方法

少し応用として、音楽のニュアンスを振り分けるための3つの方法をざっくりと紹介しておきます。

これらの振り方を使い分けることで、自分のイメージした音の出を引き出すことができるようになります。

  1. 叩き(鋭角な動き)…リズム感の強い曲、固い音
  2. しゃくい(中間的な動き)…叩きと平均運動の中間
  3. 平均運動(なめらかな動き)…流れるようなリズム、なめらかな音

これら3つの振り方それぞれに2,3,4拍子の図形があります。

叩きでは縦方向の動きが強調され、平均運動では縦の動きは少なく、横に流れる動き・図形となります。

詳しくは、参考書籍『はじめての指揮法』をご参照ください。

まとめ:基本的な図形を押さえて指揮を楽しもう

最後に、それぞれの拍子の図形をまとめておきます。

2拍子図形2拍子図形
3拍子図形3拍子図形
4拍子図形4拍子図形

指揮は初学者の方には難しく取っつきづらいイメージがあると思います。

ですが、練習を続けて上達してくると「自分が音楽をコントロールする」感覚がつかめてきます。

まずは図形を押さえることが第1歩。繰り返し練習してマスターしましょう!

こちらの記事(【まとめ】初心者のための指揮法完全ガイド|合唱指揮者が基礎から解説)では指揮法を学ぶ上で知っておきたい知識をまとめています。あわせてご覧ください。