選曲時の覚書。
自分がやっている合唱団の練習の記録もまとめています。
『7つの子ども歌』の概要
- 原曲:日本のわらべ歌
- 出版:カワイ出版(2002年10月)
- 全曲の演奏時間:約20分
- 編成:すべて無伴奏
- 難易度:初~中級
- レパートリー:合唱祭、演奏会、アンサンブルコンテストなど
出版年は2002年。信長さんの比較的若い頃の作品で、譜面からもそんな雰囲気が出ています。
『7つの子ども歌』の収録曲
- 『一番はじめは』
- 『通りゃんせ』
- 『江戸の子守歌』
- 『ずいずいずっころばし』
- 『三地方の子守歌』
- 『あんたがたどこさ』
- 『てぃんさぐぬ花』
全7曲。数え歌、遊び歌、子守歌などバリエーション豊かに揃えられています。
もともとの旋律やリズム感をシンプルに生かしながらも、遊び心も感じられる巧みなアレンジとなっています。工夫の思い切りが良くてよいですね。
作品によってはそこそこ技巧的な点もあり、そしてそれ以上に難しいことをやっている感を聞いている人に与えられそうなコスパの良さもあります。
演奏時間的には、7曲演奏で約20分なので小品集といった趣。1曲1曲はそれぞれ2~3分。短いものは1分台。組み合わせるといろいろな機会で歌えそうです。
選曲の意図と練習の記録
2024アンコン
- 『通りゃんせ』
- 『ずいずいずっころばし』
- 『てぃんさぐぬ花』
※リンク先は練習の記録になっています。
そもそも『7つの子ども歌』に目をつけたのは、「コロナ明けでブランクがあっても、なんとかいけそう」「声楽的な深い発声ができなくても聞き映えする曲を」、こんなところでした。
複数の作曲家、あるいは信長作品のなかの複数の曲集から選ぶことも選択肢としてはありえますが、そうはしませんでした。『7つの子ども歌』全7曲の中から選べば、曲調の幅を十分取りながら、統一感も出せると考えたからです。選曲の際はいろいろな表現をアピールしつつ、またキュレーションに明確な意図をもたせることを重要視しています。
7曲の中から数曲選ぶにしても方法はかなりあります。その中で『ずいずいずっころばし』は、リズムがはっきりとし、f系のところもあるのでインパクトがあります。アレンジのアイディアも特に豊富で、まずこれは入れておきたい。近いインパクトがある曲では『あんたがたどこさ』もありますが、よりタテのノリがるよくインパクト的には『ずいずい』に軍配を挙げました。
『通りゃんせ』はかねてから表現してみたいと考えていた曲。他の曲にはない陰旋法的な仄暗い響き、メロディーのゆらぎがステージの中で良いアクセントになるかと思います。
もう1曲迷いましたが、比較的オーソドックスなアレンジ書法の『てぃんさぐぬ花』にしました。琉球音階的なメロディーや、他の曲にはない現代的なハーモナイズがなされていることなどがステージに変化をもたらしますし、締めくくりとしてのカタルシスがあることも大きな理由です。