「合唱でも筋トレって必要?」
「やるとしたら、どんなことをすればいいの?」

そんな疑問を持っている方に、ぜひ読んでいただきたい記事です。

結論から言うと、合唱に筋トレは必須ではありません。

ただし、できる範囲で取り組むと、プラスになる面も多いです。

合唱に筋トレは必要?

歌うとき、私たちは実はさまざまな筋肉を使っています。

例えば、以下のような筋肉です。

  • 姿勢を支える筋肉(腹筋・背筋など)
  • 呼吸をするための筋肉(横隔膜など)
  • 声や音程を作る筋肉(内喉頭筋など)

これらはすべて、歌う行為と深く関わっていますから、鍛えておくに越したことはありません。

とはいえ、初心者のうちは無理に筋トレに取り組む必要はないと思います。

発声練習や曲の練習をしているだけでも、これらの筋肉は自然に刺激され、少しずつ鍛えられていくからです。

また、合唱を始めたばかりの頃は、覚えること・慣れることがたくさんありますから、筋トレについては、後回しになってしまっても問題はないと思います。

一方で、普通に歌うだけでは鍛えにくい部分もありますので、発声面でさらにレベルアップしたいと感じてきたときには、筋トレを補助的に取り入れていくのは、とても良い選択だと思います。

合唱に必要な筋肉とは?

姿勢を支える筋肉

合唱において、姿勢はとても重要です。適切に姿勢を支えることができると、余分な力みが抜け、自然な発声につながります。

姿勢を支える代表的な筋肉には、次のようなものがあります。

  • 腹直筋
    いわゆる「腹筋」と呼ばれる筋肉で、お腹の正面にあります。
    シックスパックになる部分、と言うとイメージしやすいかもしれません。
  • 腹斜筋
    お腹の横にある筋肉で、体をひねったり、姿勢を安定させたりする役割があります。
  • 腸腰筋
    上半身と下半身をつなぐ筋肉で、立ち姿勢の安定に大きく関わります。
  • 広背筋
    背中全体に広がる大きな逆三角形の筋肉で、体幹を安定させ姿勢を保つ役割もあります。
  • 脊柱起立筋
    背中側、背骨の両側に沿って首から骨盤まで伸びる筋肉群の総称で、姿勢を支える筋肉の一つです。

呼吸をするための筋肉

発声において、ブレス(呼吸)は非常に重要です。

息を吸い、吐き、その量をコントロールするために、体の中ではさまざまな筋肉が協調して働いています。

その中心となるのが横隔膜です。

呼吸を支える筋肉がある程度使えるようになると、

  • 息が安定する
  • フレーズの最後まで支えやすくなる
  • 声が揺れにくくなる

といった点で、発声がとても楽になります。

横隔膜は単体でトレーニングするというよりは、ブレストレーニングを通じて、動きのコントロールができるようになっていく筋肉です。

また、「姿勢を支える」として紹介した筋肉も、当然ながら呼吸に大きく関わってきます。

声・ピッチを作る筋肉(内喉頭筋など)

実は、声そのものや音程(ピッチ)を作っているのも筋肉です。

喉の中にある内喉頭筋と呼ばれる小さな筋肉群が、その役割を担っています。

「音程がうまく取れない」と感じる場合、この部分のコントロールがまだ十分でない可能性もあります。

ただし、ここは筋トレで直接鍛えるというより、基本的には正しい発声練習を続ける中で、自然に鍛えられていく部分です。

合唱向けの具体的トレーニングメニュー

ここでは、合唱と相性の良い、比較的取り組みやすいトレーニングを紹介します。

回数や時間は多くなくて構いません。1種目20〜30秒、もしくは10回程度を1〜2セット行うだけでも十分です。無理のない範囲で行いましょう。

クランチ・上体起こし

いわゆる腹筋運動です。

腹直筋を鍛えることで、姿勢の安定やブレスの支えにつながります。

プランク

うつ伏せの状態で体を一直線に保つトレーニングです。

腹筋群(腹直筋・腹斜筋・腹横筋)や、背筋群(脊柱起立筋)お尻の筋肉(大臀筋)など、体の中心部の筋肉をまとめて使います。

良い姿勢を維持する感覚を身につけるのに、とても効果的です。

サイドプランク(腹斜筋)

横向きになって体を支えるプランクです。

腹斜筋を中心に、体の横方向の安定性を高めることができます。

姿勢が左右に崩れやすい人には、特におすすめです。

自分でメニューを考えるのが難しい・面倒くさければ、最近はYouTubeでフィットネス系の動画が数多くアップされているので、そちらを活用するのもおすすめです。

以下リンクは、なかやまきんに君の初心者向け筋トレ動画です。簡単で取り組みやすい動きですが、体幹を含め、全身まんべんなく動かせる内容となっています。

おわりに|筋トレは「歌の補助」として

合唱における筋トレは、「やらなければならないもの」ではありません。

あくまで、「歌いやすい体を作るための補助」「弱い部分を補うための手段」として考えるのがちょうど良いと思います。

特に、

  • 声が安定しにくいと感じている人
  • 長時間歌うと疲れやすい人
  • 姿勢やブレスに課題を感じている人
  • 体力不足だと感じる人

には、筋トレは良い補助になります。

無理のない範囲で、必要に応じて取り入れるくらいの距離感が、合唱と筋トレの良い関係ではないでしょうか。